ブログ管理人プロフィール
ブログ管理人プロフィール
名前
吾輩はどんぐりである。名前はまだな名前はどんぐりと言います。どんぐり村に行ったためについた幼稚園の頃のあだ名からつけました。
職業
慶應理工学部4年かつ受託開発プログラマーとして働いています。
大学院に進学予定なので、来年もモラトリアムを満喫勉強で忙しいです。
現在は大学の寮に住んでいます。
趣味
小5から独学でJava学んで、その後電子工作をはじめました。でもその前から工作はしていて人が乗れるボートを3台ほど作ったことがあります(うち1台は父と共同で作りました)。他にはアニメ、カラオケ、ピアノなどが趣味。カラオケはあんまり一般的なのは歌わず結構ハードロックよりのアニソンしか歌いません。
性格
文系っぽいって言われるのですが結構理系です。数学の時間は先生でさえ思いつかないような解法をバンバン発表して悦に浸ってました。しかし文系科目の世界史の点数は50点を切り、国語力がないのでブログで時々変な表現を使います。でも難しい表現で書くことも多いくせに、読解力がないので自分で書いた文章以外は読むのが苦手です。
ただ、座右の銘の一つが「天は自ら助くる者を助く」だったり、このブログで扱う内容だったりは文系っぽいのかも。
その他
ポジティブ思考の本質
ポジティブ思考の本質
この記事は、「ポジティブ思考をすべきかどうか論理的に考察」の補足記事で、本記事でベースにしているポジティブ思考に対する僕の考えを説明します。
僕の考えでは、ポジティブ/ネガティブ思考は判断するための情報が欠けた部分について起こると考えています。
マインドセットの記事でも説明したたとえ話ですが、靴を履く習慣がない国に派遣された靴会社の営業マンが、習慣がないからここで靴は売れないと考えるか、靴の良さを宣伝して売れば、市場はがら空きだから大儲けできると考えるかは人によります。
なぜ人によるかというと、「靴を売ってみたら案外売れる/ほとんど売れない」かどうかは(判断するための情報がなく実際にやってみなければ)分からないからです。分からないので、プラス(売れる)に考えてもマイナス(売れない)に考えても間違いではありません。
ですが、人は多くの場合欠けている情報を自分の経験や受けた教育、先入観、思い込みなどで埋め合わせ(マインドセット)、「これは売れない/売れる」と考えてしまいます。
ですが、マインドセットは思い込みにすぎず、正しいとは限りません。たとえ過去に同じ経験をして失敗したことがあったとしても、(目の前の問題は全ての条件が同じなわけではないはずなので)次も失敗するとは限らないはずです。
で、ポジティブなマインドセットを持つと成功をつかむチャンスが多くなるなどメリットがあります。一方で、過剰なポジティブ思考だと、現実が見えずに失敗するリスクが高くなります。
リスクを回避し、メリットのみをつかむちょうどいいマインドセットを持つのが理想なわけですが、今、あなたのマインドセットは適度な位置にあるでしょうか。
あなたがもっとポジティブ思考をした方が良いのか、それとももっとネガティブ思考をした方が良いのかについては下の記事を読んでみてください。
まとめ
- ポジティブ/ネガティブ思考は判断するための情報が欠けた部分について起こる
世界に答えを出すブログ、1カ月分の記事数に達したことを祝して3
祝辞
世界に答えを出すブログ、旧ブログの記事を除いてようやく1カ月分の記事数に達しました。この記事は32記事目の記事であり、いろいろあってこのブログはすでに2回1カ月分の記事数に達しています。
ところでこの記事を書いていて思ったんですが、毎回僕はこのブログを指すときに「世界に答えを出すブログ」と言って、「どんぐりの世界に答えを出すブログ」と言ってません。この理由を言うと、僕は本当はこのブログの名前を「世界に答えを出すブログ」にしたかったからなんです。
ではなぜこのブログの名前は「どんぐりの」がついているかというと、検索をかけた時に、「世界に答えを出すブログ」じゃこのブログがヒットしなかったんですよね。それで「どんぐりの」と付け加えると、検索キーワードが増えたせいでしょうか、一番上に上がってくるようになったんです。でも、あれ、今「世界に答えを出すブログ」で検索をかけると一番上に上がってきてますね。ブログを始めて長くなったからでしょうか。だったら「どんぐりの」ってとっちゃおうかな。
でも、Googleの検索順位ってしょっちゅう変わるんで、しばらくはこのままにしておきます。そういえばもともとは「どんぐりの」の部分だけ「世界に答えを出すブログ」に対して小さく書こうかななんて思ってましたが、作るのがめんどくさくて放置してましたね。これからもめんどくさいので放置しますが。
何にせよ、Googleの検索アルゴリズムの変更に負けないくらい、ドメインパワーを獲得すればいい話なので、僕がもっといい記事を書けるよう頑張らないといけいけませんね。もしくは皆さんが今日から毎日僕のブログを検索してくれたr…
ところで、この祝辞では記事の文字数を数えることが恒例になっているので今回も数えたいと思います。
記事名 | 文字数 |
---|---|
「大きなかぶ」の犬とねずみの喧嘩はどっちが正しい? | 3924 |
差別と区別の違いを完全解説 | 2363 |
女性専用車両は差別じゃないのに白人専用車両が差別である理由 | 1284 |
潜在意識について科学的に解説 | 2819 |
マインドセットをたとえ話で分かりやすく解説する | 950 |
議決で9割の承認が必要だと決めるのに必要な承認は過半数でいいのか? | 2006 |
世界に答えを出すブログ、スタートします! | 1106 |
カテゴリー 解法論 とは? | 803 |
世界に答えを出すブログのしばらく | 369 |
「言語が世界を分節する」の具体例での解説と考察 | 2861 |
「言語ゲーム」をめっちゃ分かりやすく解説してみる | 2217 |
世界に答えを出すブログ 今後の予定(9/18) | 1605 |
このブログの外観について | 60 |
世界の解き方(解法論)の本質と「全ては必然に帰する」 | 4641 |
目的を考える | 2380 |
結果を考えて、今を選ぶ | 3495 |
アドラー心理学 | 1128 |
世界に答えを出すブログ、1カ月分の記事数に達したことを祝して | 1298 |
カテゴリー 問題 とは? | 474 |
カテゴリー 考察 とは? | 620 |
論理の飛躍はどこで決まるか | 2832 |
論理なんてものは存在しない | 1931 |
「人は一人では生きていけない」ことの論理的証明 | 514 |
論理の基準後でこれを考察に上げないか | 3518 |
ポジティブ思考をすべきかどうか論理的に考察 | 806 |
道徳とは何か? | 1475 |
世界に答えを出すブログ、1カ月分の記事数に達したことを祝して2 | 2175 |
身長が1mm伸びる方法を繰り返せば身長は2mになるのか? | 2973 |
スマホ版の表示を見やすくしました | 65 |
世界に答えを出すブログ 今後の予定(11/08) | 2038 |
「アリとキリギリス」のアリの判断は正しかったのか? | 3706 |
合計 | 58436 |
1記事平均約1885文字です。数える度に若干増えてますね。
ところで、最近このブログをやってることを大学の友達の何人かに話したら(いや話す前からかも)、「どんぐりは文系に来るべきだったんだよ」って言われました。どうも僕は文系っぽく見えるらしいです。しかし実際、僕はかなりガチガチの理系人間なんですよね。
そういえば僕自身について説明した記事がなかったから、そこらへんについて説明した記事を作らなきゃなぁと思いました。
でも、 このブログの内容はガチガチの理系人間が文系的な内容をガチガチの理系的観点から解釈するみたいなつもりでやってます。
「アリとキリギリス」のアリの判断は正しかったのか?
問題編
問題:「アリとキリギリス」のアリの判断は正しかったのか?
童話「アリとキリギリス」の結末はいろいろありますが、今回は①キリギリスは食糧を与えてもらって改心する、②キリギリスはアリに食糧を分けてもらえず死んでしまう、という二つの結末について考えましょう。
それぞれの結末について、アリの判断は正しかったのか、それが今回の問題です。
参考までに「アリとキリギリス」のあらすじを書いておきましょう。
キリギリスは夏の間遊んで暮らしていて、冬に備えて食糧を集めてばかりいるアリのことを笑います。しかし、冬になり食糧がなくなるとキリギリスはアリの家に行って食糧を分けてくれと言います。ですがアリは「君は働いている僕たちのことを笑ったよね」と言います。
①しかし、アリはキリギリスをアリの晩餐会に招き入れ、「次から気を付けてくださいね」と忠告しました。キリギリスは改心し、次の夏から働くようになりました。
②結局、アリはキリギリスを突き放し、キリギリスは餓死してしまうのでした。
解答編
解答:「アリとキリギリス」のアリの判断は正しかったのか?
では、正解を発表しましょう。正解は。。。
アリの判断は①にせよ②にせよ(アリが望む未来になれば)何でも正しかった
です。
「はあ?それはないよ!」と画面の向こうからまたも声が聞こえてきましたが、あなたはテレパシー研究所の博士に一度見てもらった方がいいと思います。
例えば、キリギリスに死んでほしくなければ①食糧をあげればいいし、アリの食糧が底をつくリスクを負いたくなければ(もしくは自分たちをからかったキリギリスが気にくわなければ)②キリギリスを追い返せばいいのです。
アリが望みたい未来を望み、その未来になればどんな判断でも正しかったのです。逆に、どんな選択をしようと、アリが望まぬ結果になったら意味がない(=正しい判断ではない)のです。これは「議決で9割の承認が必要だと決めるのに必要な承認は過半数でいいのか?」という問題に似てますね。
ですが、この答えではなんかしっくりこないなぁという人もいると思います。そういう人のためにもう少しだけ詳しい解説を行いましょう。
詳しい解説
実は、アリの判断は2段階に分けることができます。一つは、Ⅰ.どの未来を望むかという判断、もう一つはⅡ.望む未来になるようにどの選択肢(今)を選ぶかという判断です。
Ⅱ.望む未来になるようにどの選択肢(今)を選ぶか
Ⅰ.の方が難しいので置いておいて、一旦Ⅱ.について説明しましょう。(Ⅱ.の説明は要らないという方は次のセクションに飛んでください)
結論から言うと、選択肢(今)を選ぶと(確率的に)未来が決まるので、(その確率を考慮して)どの未来にしたいかで今を選べばよいということです。
未来にはいろいろな要素がありますが例えば次の3点(A,B,C)に絞って考えると、①食糧をあげた時と②追い返した時で次のような未来が考えられます。(「確率的に」の説明は省きます)
①キリギリスに食糧をあげた時 | ②キリギリスを追い返した時 | |
---|---|---|
A.キリギリスの生死 | 生きる | 死ぬ |
B.アリの食糧 | 途中で足りなくなるかもしれない(→アリもキリギリスも死亡) | 食糧は足りる |
C.アリの思い | 自分たちを馬鹿にしたキリギリスを助けるのは人(アリ)によっては不愉快だろう。 | 自分たちを馬鹿にしたキリギリスに仕返しができて人(アリ)によっては喜ぶだろう。 |
ここで、②Bについては食糧がなくなればアリもキリギリスも共倒れで死ぬことになりAと被っていますが今回はそこは考えないことにします。
ここでアリは、AとBとCの3点が望む未来になるように、今(①、②、もしくはここにない選択肢でもいい)を選べばいい話なのです。
しかし、もしAとBとCの全てがアリの望みに叶う選択肢が①と②(と他の選択肢)の中に無ければ、A,B,Cのどれを優先するか、という望む未来の優先順位を考えなければならないでしょう。
そう考えた時、Ⅰ.どの未来を望むかということを改めて考える必要が出てきます。そして、それについて説明したのが次のセクションです。
Ⅰ.どの未来を望むか(論理的な解答)
さて、僕が思うに恐らくこの問題の答えを納得しづらくするのは、Ⅰ.どの未来を望んだら正解なのかということが分かりづらいところにあります。でも本当は、どの未来を選んでも選びたいように選べばそれが正解になります。
そして「どの未来を選べばよいか」という質問の答えはそれが正解です。ではこのセクションでは何を説明するかというと、なぜこれが正解と分かりづらいかという僕の考えを書こうと思います。なのでその意味では、これと次のセクションだけどんぐりの仮説カテゴリー寄りになっています。
さて、どの未来を選んでも選びたいように選べばそれが正解なのですが、人間として、道徳的な観点も含めて判断もしたいと思うでしょう。そして僕の考えでは、道徳をどの程度守ればいいかが分からないために「どの未来を選べばいいか」もわからなくなっているのではないかと思うのです。
では、これを「目的を考える」を使って解いてみたいと思います。
道徳を守る目的を考えてみましょう。辞書を見ると道徳とは社会生活を営む上で、ひとりひとりが守るべき行為の規準(の総体)
(Oxford Languagesより)とあります。ここから推測して(推測できないかもしれませんが)今回は道徳を「自分がされて嫌なことを相手にしないこと」とまとめましょう。すると、ここでは(※)道徳を守る目的は(皆がそれを守ることで自分も)「相手に嫌なことをされないため」と考えることができます。
(※ちなみに、別に道徳を守れば「相手に嫌なことをされない」わけではありませんが、また、目的は「相手を傷つけないため」など他にもありますがそれらは今回は置いておきます)
つまり、道徳をどの程度守ればいいかは、「誰かに嫌なことをされる(リスクをとれる)」かどうかで測ればいいことが分かると思います。
で、「目的を考える」的にはこの後の行動のとり方は目的を叶えられれば何でもいいです。しかし、ここで極論(※)を言語化するのは人間として避けておきたいので(察してください)、この解答のこれ以降の説明は割愛することにします。(!)
(※実際は極論でない(論理的な)解答を作れますが、それを論理的に記述するのは難しいのでやめておきます)
Ⅰ.どの未来を望むか(道徳そのものを守る方向での解答)
代わりに、「目的を考える」途中で道徳は「自分がされて嫌なことを相手にしないこと」だと気づけたので、そこを利用して道徳を守る方向の別の解答を作りたいと思います。
道徳を「自分がされて嫌なことを相手にしないこと」とまとめた時、今回における道徳を言語化すると、
(自分が誰かを馬鹿にするようなことがあったとして、自分がその人に助けを求めなければならない状況で、かつ、)その人が自分を助けることでその人の命が危うくなっても、自分がその人から助けをもらえて当然と思うか否か(助けをもらえないことを嫌なことだと考えるかどうか)…(*)
となると思います。そして僕は、(道徳の目的ではなく)道徳(自体)は<皆>がそれを道徳的と思うかで決まるものだと思っています。ですが(*)を当然と思うか否かは、<皆>が「道徳的/もはや道徳を超えたもの」と判断するちょうど境目にあると思います。なので、道徳を守ろうとしても、どこまでが道徳なのかはっきりしていないので守ることができません。
じゃあ、どうしたらいいかというと、絶対に道徳を守りたい、と思えば無難に命を懸けてもキリギリスを助ける未来を選べばよく、いや、道徳なんて気にしない、と思えばそのほかの要素で未来を選べばいいでしょう。(その際は「誰かに嫌なことをされる」リスクをとる覚悟が要ります。ですがその覚悟があろうとできるだけ道徳は守りましょう)
余談:この問題の本質
この問題の本質は『正しい』という言葉にあります。『正しい』とは人間が作った抽象的な概念です。それで、『正しかったのか』と聞かれても、それはどの点から見て正しいかによって<正しい>かどうかが変わるので、質問自体がそもそも完成されていなかったのです。
また、どんな点から見ても<正しい>答えなどありえません。
まとめ
- アリの判断はアリが望む未来になれば何でも正しい
- この問題の答えが分かりにくい理由は道徳をどの程度守ればいいかが分からないところにあると思う。
今回使った解法
「Ⅰ.どの未来を望むか」のセクションでは次も含みます。
関連記事
スマホ版の表示を見やすくしました
スマホ版の表示を見やすくしました。
文字サイズ、文字色、文間、行間などいろいろいじくりましたが、まだまだ変更するかもしれません。
身長が1mm伸びる方法を繰り返せば身長は2mになるのか?
問題編
問題:身長が1mm伸びる方法を繰り返せば身長は2mになるのか?
この前、僕の高校の友達がこんなことを言っていました。
友達1:「Youtubeで『身長が1mm伸びる方法』って動画見たことあるけど、あれって毎日繰り返せばそのうち身長2mとかになるんじゃね?」
友達2:「出たよ、頭の悪い(数学的)帰納法w」
友達3:「多分それ、1回やったら2回目以降は効果ないんじゃない?」
友達1:「え、でもさ~、実際1mmぐらいやったら毎日伸びそうじゃね?」
友達3:「うーん、確かに。友達2はどう思う?」
友達2:「多分それって伸びた後また縮むから、結局そんなには伸びないんじゃない?」
ちょっと僕の描写の仕方がひどくて友達1が頭悪い人みたいになってしまいそうなので彼の名誉のために補足しておくと、彼は阪大に通う普通に頭いい人です。
(そのほかの二人は東工大と京大医学部です)
さて、当たり前ですが、身長が1mm伸びる方法を繰り返しても、身長は2mになりません。それを認めたうえで、今回の問題はそうなる過程・理由を言語化することです。つまり「身長が1mm伸びる方法を繰り返しても、身長は2mにならない」ことをどう考えればよいか?というのが、今回の問題です。
僕の友達はいろんな意見を出してくれましたが、その中に納得できるものはあったでしょうか。おそらくですが、「なんかしっくりこないなあ」って感じじゃないかなと思います。
そうですね。もう少し秀逸な答えがあります。なぜ、彼らの答えではしっくりこないのか、その理由を考えればその答えにたどり着けるのではないでしょうか。
今回の問題はいつもの論理的なやつとは違ってお遊びみたいな感じです。答えも複数ありますが、ここでは一つの考え方を紹介します。
ヒント:なぜ彼らの答えではしっくりこないのか
なぜ彼らの答えではしっくりこないのかを考えてみましょう。それは一言でいえば「彼らの立てた仮定が一般的な考えの範囲から飛躍しすぎているから」です。ちょっと難しく言いすぎましたが、簡単にだけ説明します。簡単にしかしないので分からなかったら飛ばしていいです。不親切なヒントですね。
多くの人は「身長が1mm伸びる方法」と聞いたら、身長が「半永続的に/もしくは永久的に」1mm伸びると考えます。ですから、友達2の「伸びた後また縮む」が仮に本当だったとしても、「縮む前にもう一回伸ばせばいいじゃん」という風に考える余地を与えます。
また、友達1も言っているように、「1mmぐらいだったら実際毎日でも身長は伸びそう」と考える人が多いです。正確には、「たとえ2回目以降とはいえ、身長が1mm伸びる方法をして伸びる身長は1mmじゃなかったとしても、0というのはあり得ないはずだ」ってところでしょうか。
故に、友達2と友達3はその多くの人が考えることに反する仮定を導入しているから、しっくりこないのです。逆に、それらに反しない答えを考えれば、おのずとしっくりくる答えにたどり着きます。
そして、恐らく考えればいいのは今あげた2点だけだと思います。つまり、
①身長を1mm伸びる方法は「半永久的/もしくは永久的に」伸びるものであること。
②2回目以降、身長が1mm伸びる方法をして、必ず身長が伸びること(伸びる身長は0ではないこと)。
という2点に反しない仮定なら答えの中に導入できるわけです。
解答編
解答:身長が1mm伸びる方法を繰り返せば身長は2mになるのか?
この問題の答えはいろいろあり得ますから、今回はその中の一つを紹介します。この答えは、
①身長を1mm伸びる方法は「半永久的/もしくは永久的に」伸びるものであること。
②2回目以降、身長が1mm伸びる方法をして、必ず身長が伸びること(伸びる身長は0ではないこと)。
を満たしています。では発表しましょう。例えばその答えは…
2回目以降は前回値の1/10伸びる
です。
こう考えると、1回目は1mm伸びる、2回目は0.1mm伸びる、3回目は0.01mm伸びる、4回目は0.001mm伸びる、…という風になります。この時、数学の極限の考え方を使えば、最終的に合計で1.111111111...mm=10/9mm伸びます。つまり、身長が無限に伸びて、2mになることはありません。このように数学の収束という概念に着目すれば、①と②を満たす解答を導けるのです。
(ちなみに、1.11111..mmという値が想像しにくければ、身長が0.9mm伸びる方法で考えてみるといいかもしれません。この場合、0.9,0.09,0.009,...と伸びて、最終的に0.99999...mm=1mm伸びます(数学的に0.99999...と1は表記方法が違うだけで同じ数字として扱われます))
もちろん、実際にはきっちり前回値の1/10になるとは思えませんし、毎回の割合も1/2とか1/5とか変わると思います。でも、身長が1mm伸びる方法で伸びる身長は2回目以降も0ではないと仮定し、身長が1mm伸びる方法を時間をおかずに何度もした場合は、きっと、この数学の収束のような現象によって値が落ち着くのではないかなと思います。
ちなみに、①と②を満たすものであれば、他にも解答はあっていいと思います。
数学的機能法について
友達2が「出たよ、頭の悪い(数学的)帰納法w」といっていたので、それについて補足しようと思います。友達2の数学的帰納法に当てはめられないという考え方は実によかったのですが、そのあとの仮定の立て方がちょっと残念でした。
数学的帰納法というのは、「i) \(n=1\)のときに\(4^n-1\)は3の倍数である。ii) \(n=k\)の時、\(4^n-1\)が3の倍数であるならば、\(n=k+1\)の時、\(4^n-1=4\left(4^k -1\right)+3\)より3の倍数である。iii) i),ii)より、全てのnにおいて\(4^n-1\)は3の倍数である」みたいなやつです。
今回の問題を数学的帰納法的に書いてみましょう。
「i) 回数\(n=1\)のとき、身長は\(1\)mm伸びる。ii) 回数\(n=k\)の時、身長が\(?\)mm伸びているならば、回数\(n=k+1\)の時、\(?\)mm伸びる」
このようになり、ii)が書けないのでiii)も書けません。
なぜii)が書けないのか。それは、回数\(n=k+1\)に身長がすでに\(?\)mm伸びた状態から何mm伸びるかが分からないからです。「身長が1mm伸びる方法」が、「すでに回数\(n\)mm伸びた状態からでも身長が1mm伸びる方法」でないから、ii)が書けないのです。
言い換えれば、「身長が1mm伸びる方法」というのは、「何もしていない状態なら1mm伸びる方法」であるから、数学的帰納法に当てはめられないのです。
まとめ
- 「身長が1mm伸びる方法を繰り返しても身長は2mにならない」ことの考え方の一つは、例えば、「2回目以降は前回値の1/10伸びるから」。
今回使った解法
今回はひらめき色が強いのでほとんど使っていませんが、一応解法論の本質の記事を載せておきます。